<10/18 FX戦略>ドル/ユーロ買い!
既報の通り、FRBは9月21、22日にFOMCを開催し、政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.00~0.25%とする金融政策の現状維持と、米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を月400億ドル購入している量的緩和策の現状維持を決定しました。
物価上昇
重要なのは、物価上昇の懸念です。
これまでもこのブログで指摘してきたとおり、アメリカのインフレはかなり進んでおり、決して一時的なものではありません。
これまでパウエル議長は一過性のものだと言ってきましたが、本当はインフレが継続していることを認められない事情があるのです。
9月のFOMCでは、財と労働の供給制約が予想以上に大きくかつ継続的であるとして、インフレ率の見通しを上方修正しましたね。
その上で、企業や家計の長期インフレ期待への影響や価格上昇の広がりに懸念が示されました。
また、多くのメンバーが住宅価格の上昇による家賃への影響に注目すべきと指摘したほか、賃金上昇の物価に対する波及も現在は明確でないが注視すべきとの指摘もみられました。
先行きについては、ほとんどのメンバーが上方リスクが大きいと評価し、供給制約と労働不足が想定以上に長期化し、物価や賃金に持続的な影響を与える恐れを指摘しました。
テーパリング早まる見通し
9月のFOMCは金融政策の現状維持を決定した一方、資産買入れの今後のテーパリングが議論の焦点となりました。
テーパリングの開始条件のうち、物価についてはほとんどのメンバーが条件を満たしていると評価しました。
雇用については、多くのメンバーが条件は未達成だが、今後の景気が概ね想定通り進めば、間もなく達成されると評価しました。
スタグフレーションの危機?!
テーパリングのペースについては、来年央に買入れを終了するもの、として、国債は100億ドル/月、MBSは毎月50億ドル/月のペースで均等に減速する内容が議論されました。
問題は、現在のアメリカの経済はスタグフレーションに向かっていることです。
原油、天然ガスなど資源高は製造コストを押し上げ、ガスリン価格や電気代などもあがるので、生活費も圧迫されます。
インフレが進みながら、経済は鈍化し、不況にもかかわらず、世の中のモノやサービスの価格が全体的に継続して上昇すること、すなわちスタグフレーションがもう間近に迫っていると感じます。
そうなると、金利を上げることは出来なくなるため、FRBの金融政策にも大きな変更がされる可能性が高まります。
今後のアメリカの物価上昇スピードがどうなるのか見極めたいですね。また、経済の減速懸念による株価急落に警戒してください。
10月18日のFX戦略は10年債利回りが上昇しVIX指数も低下するの出れば、ドル/ユーロ買いで臨みます。
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