12月29(水) ユーロの2022年展望!
ユーロの2022年の相場について展望してみたいと思います。
ユーロは対ドルでは、米利上げ織り込みの進展に伴い金利差を背景としたユーロ下押し圧力は一服すると予想します。
米ドルは、既にテーパリングと利上げをマーケットは織り込み済みなので、なかなかここから大きくドル高に振れることは難しそうです。
ただし、アメリカの住宅価格は依然として上昇傾向にあり、2021年は20%以上値上がりしています。住宅価格の値上がりが続くと、FRBは更に金融引き締めに動く可能性が高まります。
バイデン大統領は、インフレによるアメリカ国民の不満を払拭させようとして、FRBにタカ派的な政策変換を促したのですが、これでも不足しているようであれば、FRBに対して更なる金融引き締め促すものと思います。
アメリカのインフレの進展具合によって金融政策もさらにタカ派になる余地を残しており、インフレの動向とそれと長期金利の動きにも注視してください。
2022年入り後は、ワクチン接種のさらなる進展などに伴いユーロ圏景気の回復ペースも安定に向かうため、ユーロが底堅さを取り戻す見込みです。
さらに、ユーロに関しては日本同様テーパリングや利上げを全くマーケットが織り込んでいないため、燃料価格上昇によるドイツなどのインフレ加速を背景とした金融引き締めに動くようであれば、大きなサプライズとなり、ユーロが大きく買われることになります。
対円では、ユーロ圏での変異株の感染拡大懸念などからユーロ弱含みの地合いが続く見込みで2022年入り以降、こうした懸念が徐々に後退することで、ユーロ下押し圧力も和らぐ見通しです。
そういうわけで、ユーロに関しては2022年は強気に見ています。
ユーロ円に関していえば、今のようにユーロ高・円安トレンドの中で大きくユーロ安円高に振れるようなことがあるときは、世界的な株安が原因となりそうです。
こちらは、ユーロ円の日足です。

株安が拡大しないようなら、ユーロ/円は52週MAを大きく下回らず、ユーロ高・円安トレンドが続くといった見通しになります。
2022年の想定レンジは129~139円を予想します。
今のようにユーロ円が130円割れている状況は、中長期的にはユーロ円の買いのチャンスだととらえています。
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