9月2日(土) 9月のユーロドル相場はXXXに注目?!
昨日は注目のアメリカの8月ADP雇用統計が発表されました。
予想19.5万人に対して結果は17.7万人でした。
結果は市場予想を下回る結果になり、ドルは下落しました。
ただし、その1時間半後に発表されたアメリカ8月製造業PMI確報値は予想47.0に対して
結果47.9の市場予想を上回る結果となりました。
さらに、アメリカ8月ISM製造業景況指数は結果47.6となり、こちらも市場予想を上回る結果
となったことで、長期金利が上がり、ドルは大きく反発しました。
ドル円の30分足のチャートです。
安値144.44円から146.2円あたりまで戻っています。

ユーロドルの15分足チャートをみると1.0885ドル付近まで一気上がって、製造業PMI確報値が予想以上に強い数字なったことで、ユーロドルは急落しました。

今週は、8月29日に発表された8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が急落したことと、
7月の求人数も21年3月以来の低水準となったことで、FRBの利上げ打ち止めがマーケットで意識され始めました。
ところが、昨日のアメリカ8月製造業PMI確報値などが強かったことから急にドル高に傾斜
したことになります。
最近のマーケットでは、弱い経済指標が出るたびに利上げ打ち止め観測が広がり、いったんドル
は下落しても、また戻るというレンジ相場が続いています。
ドルに関しては、FRBにとって一番のリスク要因は、インフレが逆戻りすることだと
考えています。
過剰なインフレが続くと、さらに金利を引き上げる必要が出て、日米金利差のさらなる
拡大からドル円も上昇する可能性があることも頭に入れておいて下さい。
ヨーロッパでも、8月30日に発表された、8月のドイツ消費者物価指数(CPI)速報値が
前年比で予想を上回ると、ECB(欧州中央銀行)の利上げ継続観測が高まり、
ユーロ買いが優勢になりました。
ただし、ファンダメンタル的に視点では、ユーロは弱い材料がそろっています。
特に注意が必要なのは、中国経済の急失速リスクです。
前回のコラムでも指摘しましたが、中国経済と結びつきが強いヨーロッパ経済は思惑から
中国が減速するとユーロが売られる傾向になります。
長期の視点では、ドル指数は今後発表される経済指標で上下を繰り返しながら、来年から
再来年にかけて徐々に下落していくイメージです。
ユーロに関しては、ドイツなどの景気悪化懸念から利上げ打ち止め観測が急に浮上しており、
中国経済の減速がさらに鮮明になると、ユーロは大きく下落します。
昨日はユーロドルが大きく下げているのですが、戻りを狙ってユーロドルを売っていきたいです。
そういうわけで、9月のユーロドル相場は、中国経済の動向に注目です!
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