9月17日(日) ユーロ反転?!
9月15日にECBは主要金利を0.25%引き上げました。
わたしは、ECBが0.25%利上げする可能性が高いと考えてユーロドルを買っていたのですが、
予想通り0.25%の利上げに関わらず、ユーロドルは大きく値を下げています😢。
先週末のユーロドルは年初来安値圏1.06台前半まで急落しています。
ECBはインフレ抑制を優先したわけですが、ドイツをはじめ欧州各国の経済指標は悪化しており、さらにつながりが深い中国経済も崩壊寸前です。
このことは、これまでこのコラムでも指摘してきたことですが、ファンダメンタルズ的には
ユーロ安の傾向です。
そんな中、先週末、ユーロドルが下げた大きな理由は、アメリカサイドの要因です。
同じく先週末発表された、米生産者物価指数(PPI)や米小売売上高は予想以上に強い内容となり、米債券利回りが上昇しました。

10年債利回りは、年初来高値を更新する勢いです。
ここにきて、原油価格が上昇して世界的に物価が再度上昇していることもドル高の要因です。
来週のFOMCでは金利据え置きが有力視されているが、年内もう一回の利上げを
マーケットは織り込み始めており、ドル独歩高になりつつあります。
ただ、ECBは何かのきっかけで原油だけでなく天然ガスなどのエネルギー価格全般が、冬にかけて高騰すれば、ECBは再度利上げをすると思います。
また、ECBは明確に利下げは当面しないということを伝えています。
今回ECBが発表したマクロ経済予想は、2年後の2025年インフレ見通しは2.1%です。
このことの意味は、あと2年経ってもユーロ圏のインフレ率は目標の2.0よりも高いということです。
一方で、マーケットの金利予想は、2024年に何と70bpsの利下げを織り込んでいます。
25bpsの利下げであれば、3回分です。
現状は、マーケットの予想とECBの見込みに大きな乖離があり、そのことがユーロの下落につながっている要因になっています。
いずれ、この乖離がどこかで収束していくわけですが、その過程でマーケットが織り込み過ぎた来年の利下げが剥奪して、ユーロ高に向かっていくと思います。
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