10月14日(土) イスラエル戦争の為替の影響は?!
イスラエルとパレスチナの戦争が悲惨なことになってきています。
映像を見ていると心が引き裂かれそうな気持なりますね。
ウクライナとロシアの戦争も泥沼化しているなかで、イスラエル戦争はさらに悲惨なものになるという憶測も出ています。
ところで、イスラエルに大規模な攻撃を仕掛けたハマスはどういった組織かご存じでしょうか?
ガザ地区を実効支配するハマスはパレスチナ人を代表する組織ではありません。
ハマスは、イスラエル国家殲滅のみを目的にしたテロ組織です。
こうしたテロ組織であるハマスとイスラエルが交渉して停戦になることは考えられません。
そうなるとイスラエル軍は徹底的にハマスの拠点を撲滅する掃討作戦を実行することになります。
当然、人質も犠牲になりますが、それは必要な犠牲との認識のようです。
こうしたイスラエル軍の大規模なハマスへの掃討作戦はまだ始まったばかりで、この先数か月も続いて、パレスチナ自治区は焼け野原となり、多くの市民が巻き添えになります。
その中で金融市場においてはリスクを回避する動きが起こっています。
リスクオフというのは、リスク資産から安全資産に資金を移すことです。
リスク資産とは株式やビットコインのようなもので、安全資産とは、米国債や金、現金などです。
その意味では今回、代表的な「安全資産」とされる米国債が買われ、米国債利回りが低下しました。

ただ、なぜか、「リスク資産」と位置付けられる株価が、日米ともに大幅高となっています。
この理由は、米国債利回りが大幅に上昇していてところから利回りが下落したことによるもので、日本株はアメリカ株高につられたもの、だと理解しています。
今後の為替相場の展開を予想すると、イスラエルが大規模な掃討作戦が開始され、攻撃が激しくなると、リスクオフの動きが強くなります。
したがって、教科書的には金利低下は続くことになります。
また、株価下落が大きくなると予想しています。
為替はというと、基本はドル安です。
ただし、10月11日に発表されたアメリカの9月PPI(生産者物価指数)は、事前予想1.6%の上昇に対し、結果は2.2%の上昇と、予想よりかなり強い結果となりました。
昨日は、こうした影響もあり、ドル高が進みましたが、こうしたドル高も来週円半くらいまでだと思っています。
為替相場は、基本的には米金利の方向性に連動しています。
来年にかけて、FRBによる利上げ打ち止めと、アメリカ景気悪化による利下げが待ち構えているとしたら、ドル高の流れはどこかで大きく転換してくるでしょう。
そのきっかくが、イスラエル戦争になるのではにでしょうか?
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