
FXの損切り水準の設定方法と損切りの基準
「損切り」とは、エントリーした後に自分の予想と反対の方向に相場が動いた場合、含み損が大きくなる前に損失を確定させることです。
FX取引だけでなく株や商品先物取引などいろいろなトレードで使われている用語です。
損切りは自分の予想とは異なった方向にマーケットが動いたとき負けを受け入れて、損失を確定させ損失を最小限に抑えることが目的です。
そして“トータルで利益を出す”ことが重要です。
これまでこのブログの他の記事で私はたびたびFX取引では、損切りが非常に重要だと説いてきました。
損切りが出来ないで取り返しのつかない損失を出したり、競争ロスカットを執行され財産を失ってしまう、という悲惨なことになりかねません。
損切りはやみくもに、損をしたらするというものではありません。
自分に合った投資戦略を設定することが重要ですので、まずは自分に合ったFX戦略を確立してください。
また、損切りの設定ポイントの決め方は人それぞれですし、正解があるものではないと思っています。
たとえば、総資金の2パーセントを目安にする考え方もあります。
100万円の資金であれば、2万円の損失額をポジションごとの損切りラインとするものです。
ただし、一律に2%を損切りラインに設定するのではなく、2%の損切りラインはあくまでも目安でエントリーから利益目標の金額によって設定するべきだと思います。
たとえば、1USD=120円のときに、3か月後に100円まで円高になると予想して10万USDをショートした場合、利益目標は20%の2万USD=2,000,000円です。
資金が500万円であれば、損切りラインは2%の損切りの額10万円です。
なので、1USD=120円で10万USDエントリーした際の損切りラインは、1USD=121円となります。
仮にですが、100万円の資金であれば、2万円の損失が損切りラインとなりますので、1USD=120.2円になると損切りになります。
為替は上下に動くものです。3か月の期間での利益目標であれば、損切りラインを近くに設定するとすぐに損切りすることになりかねません。
こう考えると今回の例では、利益目標が20%の200万円で中期的な目標を設定しているわけですから、損切りラインは5%程度と少し遠くに設定するべきですね。
このあたりの戦略は、投資家の損失の許容度によりリスクをどれだけとるのかが決まります。
リスクとリターンは表裏一体なので、バランスを考えてどこで勝負するのかを考えた戦略設定が必要です。
つまり、一律にエントリーするときは2%の損切り水準と決めずに、エントリーの金額、利益目標額、期間(短期/中期/長期)、それとエントリー時の相場にどれほどの自信があるか、というのも損切り水準設定の大切なポイントとなります。
ただし、重要なことは必ず、損切りラインをエントリー時に設定することです。
FXトレードの損切り設定のポイント!
FX取引では、予測が難しく、勝ち続けることは出来ません。
勝率をあげようとすると利益を小さくすればよいのです。
でも、たとえ勝率が高くても、1回で大きな損失を出してしまうとトータルでマイナスになってしまいます。
そこで、損失を最小化することが重要です。
9勝1敗でも、その1敗が大損失ではトータルで利益が上がりません。
- FXトレードでは損切りラインを必ず設定すること
- 基本的な損切り額の目安は資金の2パーセント程度
- エントリー時の利益目標、ターゲット期間など柔軟に設定する
損切り設定の注文方法
損切りをしようにも、損切りをどうやってするのかで悩む方は非常に多いです。
損切りを徹底するには、エントリーと同時に逆指値注文を入れておくことも大切です。
損切りをしようにも具体的な損切りの方法を知らないという人はFXトレードでは、便利なツールがあるので、以下のような注文方法を活用してください。
IFD注文
「If done」(イフダン)注文とも呼ばれます。新規注文は指値または逆指値で設定し、それが執行された後の損切り価格も一緒に設定します。利益確定注文もできますが、資金を守るためには損切りを置いておく方が安全です。
OCO注文
2通りの注文を出し、片方が約定したら、もう片方は取り消しとなる注文です。ポジションを持った後に、OCO注文を使って利益確定注文を指値で、損切りを逆指値で設定することで、レートがどちらに動いても対応できます。
IFO注文
IFD注文とOCO注文を合わせたような注文方法です。新規注文を指値または逆指値で設定し、それが執行されたときの利益確定注文を指値で、損切り注文を逆指値で設定できます。
